中心性漿液性脈絡網膜症
・30歳以降に発症し、多くは片眼の網膜黄斑部に発症する漿液性網膜剥離です。視界の中心付近が歪んだり小さく見えることが特徴で、一般に視力低下は少ないです。蛍光眼底造影(FAなど)や光干渉断層計(OCT)で、網膜色素上皮での漿液の漏れや黄斑浮腫により診断がつきます。7割以上で自然に治癒して後遺症も残らないことが多いのですが、半年以上治癒せず慢性化したり、再発する場合もあります。
・一般に眼科での経過観察中に自然治癒する割合の高い疾患ですが、半年を超えて慢性化したケースや、矯正視力で0.5以下など視力低下が著しい、繰り返し発症する場合など多くの患者さんが来院されています。症状が軽く半年程度で完治していれば問題はありませんが、視力低下が大きく長期化した場合には、眼科での経過観察だけでは解決しませんので、適切な鍼治療も要検討と思います。適切な日常生活上の注意点も加えることで、3ヶ月程度で改善がみられることが多い疾患です。