網膜静脈閉塞症

網膜中心静脈閉塞(CRVO)
・視神経乳頭部位での血栓形成により網膜静脈が閉塞する疾患で、視力低下や変視症(暗点や視界内の歪み)などを伴います。多くの症例で黄斑浮腫を伴い、血管新生緑内障を合併したり硝子体出血を起こすこともあります。

・眼科では重篤な場合には、汎網膜光凝固(レーザー)を黄斑部付近を除いた網膜全域に行います。浸出液漏出部位へのレーザー光凝固、ステロイド剤投与や抗VEGF(アイリーアなど)、抗凝固薬や止血薬なども用いられます。

網膜静脈分枝閉塞(BRVO)
・網膜動静脈交叉部での血栓形成により網膜静脈が閉塞する疾患で、視力低下や視野欠損、変視症を伴います。黄斑部に障害が及ばない症例では視力の回復は良好ですが、変視症が残ることもあります。

・眼科では網膜無灌流域に対して光凝固を行い、硝子体出血や新生血管の発生を予防します。また、新生血管が生じた場合や黄斑浮腫に対しては、抗VEGF硝子体内注射が主流です。

・千秋針灸院では網膜虚血を改善して新生血管の発症を防ぎ、黄斑浮腫を遷延化させないことや、視力や変視症(視界内の歪みや暗点)を改善し、長期間良好な状態を維持することを目標に針治療を行っています。多くの患者さんは網膜の状態が改善することで、抗VEGF硝子体内注射を続ける必要が無くなっています。

2024年05月14日