アトピー性皮膚炎

・アトピー性皮膚炎は、再燃を繰り返す掻痒感を伴う湿疹病変を主体とする疾患です。症状は左右対称が多く慢性化する傾向があります。皮膚科での治療は皮膚症状に対してステロイド外用薬、プロトピック軟膏、保湿剤、抗アレルギー剤等が用いられます。アトピー性皮膚炎の患者さんでは顔面部にかゆみの強い方も多く、目のトラブルや緑内障、白内障を合併する可能性もあり、ステロイド外用薬による副作用も少なくありません。

・ステロイド外用薬の長期使用は、結局のところアトピー性皮膚炎を治癒させる効果は無く、「その場しのぎ」の治療です。使い続けることで皮膚が本来持つ感染からの防御性を始め、皮膚の健全性が損なわれる問題が表面化します。

・当院はアトピー性皮膚炎への鍼治療は15年以上・100名前後の実績があり、時間はかかるものの効果は分かり易い疾患です。特に繰り返し再燃している方は、じっくりと時間をかけて治療に取り組まれることをお勧めします。最初は週1回程、症状が改善・安定してからは隔週1回などと治療間隔を徐々に空け、完全に軽快した場合は終了した方もあります。(重症な場合には、週2回から始めることもあります) 完治までは至らない方で、長期に渡り継続される方の治療間隔は、概ね隔週1回~月1回となっています。

2020年02月11日